勉強が楽しい!→成績があがる、は全く反対・・・というお話。

こんにちは!

今日は朝からすっきりしないお天気。

雨がしとしとと降り続いています。

小学校に通い始めたうちの子どもたちも、今朝は傘を持って行きました。

小学一年生になった娘はまだ傘の開き方を知らなかったので、玄関でレクチャー。

自分でできるようになると、嬉しそうな笑顔を見せていました。

大人には当たり前のことでも、子供にとっては大きな一歩があるのだな〜と思いました。

さて、今日は「勉強は楽しくないといけないのか?」というお話。

よく塾や家庭教師のチラシに「勉強が楽しくなる!」という謳い文句が掲載されていることがありますよね。

あれってほんとなのかなぁ??という疑問について、話してみたいと思います!

勉強が楽しいってどういうこと??

みなさんは勉強って楽しいと思いますか?

「楽しい!」という人ももちろんいると思うのですが、実際はそうでない人の方が多数派だと思います。

学校では興味のない授業を受けさせられ、退屈な宿題を指示され、テストではわからない問題を出され、悪い点数を取っては嫌な気分になっていく・・・。

そういう経験をしている人はたくさんいることでしょう。

そんなときに、ふと思うかもしれませんね。

「勉強や授業が楽しかったらなー」と。

いま感じている退屈さが、反対の楽しいことに変わったらどんなにいいかと。

では楽しい勉強や授業とはどんなものでしょうか?

わくわくする理科の実験とか?

わかりやすくて頭に入りやすい授業とか?

漫画で覚えられる歴史とか?

なるほど、確かにそういうものがあれば退屈しないで楽に勉強できるかもしれませんね。

少なくとも勉強を押し付けられている感覚はなくなると思いますし、効果はあることと思います。

ゲームとかなら、キャラクターや道具や魔法の名前とか、苦労しないで覚えられますもんね。

でもそういう楽しそうな感じの学習環境にいたら成績が上がるか?と言われると・・・残念ながらそんなことはないのが現実です。

授業は楽しかったけど全然勉強しなかった高校時代の政治経済

高校生の時の政治経済の授業を受けていたのですが、この先生の授業がとても面白いものでした。

先生自体のキャラがすでに個性的で、授業中に体育館に生徒を集めて卓球をしたり、気まぐれで授業中に1人の生徒に全部質問を当てたり(ひどい!笑)

授業自体もわかりやすかった気がします・・・が。

何がわかりやすかったかと聞かれると、何も覚えていません。

全然勉強した記憶がないのです。

当時は政治経済の科目は大学受験に必要がなく、また推薦入試も全く考えていなかったので「悪い点数でなければなんでもいいやー」と考えていたのだと思います。

つまり

授業や勉強が楽しくても、自分が必要と認めていなければ真面目に勉強するわけがない。

ということですね。

せいぜい「授業中退屈しないで済むから楽だわ〜」程度にしか思っていなかったと思います(当時のT先生には申し訳ないですが・・・)

本当に成績を上げたいのか??

「受験に必要な教科なら、授業が楽しければ成績が上がるのでは?」

そう思う人もいるかもしれませんが、それは授業を受ける人の「その勉強が本当に必要か?」という気持ち次第です。

「授業が楽しければ成績上がるのになー」と思っている人は、本当に成績をあげたいと思っているのでしょうか?

今の時代は、YouTubeやスタディサプリなどで面白い授業を受けることができます。

勉強法などの本だって、Amazonを覗けば星の数ほどあります。

勉強を楽しくわかりやすくする手段はいくらでも手に入りそうですよね。

にも関わらずそれをせずに「勉強が楽しければ・・・」と不満を言うのは、心の底では「成績を上げる必要などない」と思っている証拠なのかなー・・・と。

もちろん授業をする側も、生徒のやる気を高めたりわかりやすい授業をする努力は求められると思います。

授業をする側はプロですからね・・・生徒の学習意欲を削ぐような授業をするのは許されないこと。

私自身、どうすれば生徒にもっとわかってもらえるか?気持ちよく勉強してもらえるか?という問いに日夜向き合っています。

しかし生徒の立場からすると、楽しい・わかりやすい授業ばかりではないのが現実ですよね。

とはいえ「あの先生の授業つまらんわ〜・・・」とぼやいていても、悪い点をとってツケを払わされるのは生徒です。

結局は人に頼らず、自分で努力するしかないということです。

勉強が楽しくなるのは、成績が上がった後!

では勉強が楽しくなることはありえないのか?というと、そうではありません。

細かく言うと、勉強が楽しくなるのは成績が上がった後の話なのです。

たとえば英単語について。

どんなに楽しい授業を受けたり面白い覚え方を知ったとしても、英単語を覚える作業というのは退屈なものです。

「一月は・・・January・・・これはおもしれー!!ひゃっほーう!!!」

・・・そんなことあるわけないですよね。

なんとか退屈に耐えながら、地道に覚えていくしかありません。

でもその単語テストで、いい点を取れたら?

想像してみてください。

英単語50問テストを受けて、なんと満点を取りました。

しかも満点はクラスで自分1人だけ。

一位です。

それって絶対気分いいと思うのです。

自信もつきますし。

「やった!満点で一位だ!俺(私)って実はできる子なのかも??」

そう思った瞬間、勉強が楽しくなり始めます。

また達成感を味わいたいと思い、次もたくさん勉強しようと思うのです。

つまり、

勉強が楽しい!→成績があがる・・・ではなく、

成績が上がる→勉強が楽しい!・・・

が真実。

これって勉強だけに当てはまることじゃないですよね。

たとえばスポーツに打ち込んでいる人だって、一番初めは「楽しい!」から始まっているわけではないと思います。

「こういうプレーができたらいいなぁ」と思い、がんばって練習して、それが実を結んで、それから「楽しい!」になるのではないでしょうか。

その「楽しい!」という気持ちをもとに、次の技術に挑戦して・・・というのを繰り返して、上達していくというもの。

できもしないことをやって「楽しい!」と思うわけがないのです。

勉強に当てはめれば、

「成績上げたい!→勉強頑張る→成績上がる→楽しい!」となるわけですね。

まとめ 〜環境に期待しない。環境を作る。〜

というわけで、「楽しい授業→成績が上がる」は期待できない、という話はしました。

もちろん楽しい授業が元で成績が上がることもありますよ?

でもそれはもともと「この教科の成績を上げたい!」という気持ちがあって、そこでいい授業に巡り合って成績を上げることができた・・・という場合が多いかと。

成績上げたいという気持ちがなければ、先程の私の政治経済の授業のように「退屈しなくて済むわ〜」で終わってしまうでしょう。

もしわかりやすい授業を望むのなら、ぜひ自分から動いてみてください。

目の前の先生の授業を面白くするのは難しいかもですが、先程のように面白い授業動画ならいくらでも探せます。

近所で授業の評判のいい塾を探すのもいいと思います。

そうして自分が進んで勉強しやすい環境を自ら作り上げるのはとてもいいことですから。

そうした気持ちがないのであれば、「わかりやすくて楽しい授業があればなぁ」と思うのはただの空想だと思った方がいいです・・・。