学習塾とブラック企業問題

こんにちは!

今日も清々しい青空が広がりました。

私は山登りも趣味にしていたことがあるのですが、こういう日は群馬の方まで行って山登りしてみたいなぁと思っておりました(最近は増加する体重によりなかなか登れないのですが笑)

 

さて、今日はそんな青空とは正反対の話題。

ブラック企業についてです。

 

ブラック企業とは行き過ぎた長時間労働や劣悪な労働環境などで人員を使い潰す、恐ろしい企業のことなのですが・・・

 

この学習塾をはじめとする教育業界は、残念なことにブラック企業が多いことでも知られています。

 

厚生労働省のホームページを除いて調べてみましたところ、「教育・学習支援業」では3年前に入社した人たちの離職率は約45%・・・。

3年以内の離職率は平均して3割程度なので、半分近くに迫るこの離職率は高過ぎます。

 

業界別に見ると飲食業界についで2番目に高いようです。

 

私の大学時代の後輩は、塾でのアルバイトが好きで夢を抱えてある大手の学習塾に入社しました。

しかしあまりに労働環境の悪く、3年も経たずに辞めてしまいました。

 

なにゆえ学習塾の業界は労働環境が悪いのでしょうか。

 

やはり一番は蔓延する長時間労働だと思います。

一般的な学習塾は昼過ぎから夜にかけて営業時間が設定されています。

午前中は休みのようですが、中には午前中から会議やら研修やらいろいろ仕事を詰められている会社も多いようです。

朝から会議が入り、昼になったら教室を開け、生徒たちが帰ったら残務整理に追われ、終電ギリギリに帰っていく・・・

都市部ですと駅の近くに塾があることが多く、それがかえって終電ギリギリまで働かせてしまう要因にもなっているようです。

 

また大きな塾になると、土日祝日・お盆・ゴールデンウィーク・年末年始も「特別講習」として駆り出されることもしばしば。

 

どこかで振替のお休みが取れればいいのですが、そうしたことは稀なようで有名無実な振替休暇が溜まっていく・・・そのように私の後輩は話してくれました。

 

 

うーん・・・せっかく子供に勉強を教えるという夢のある仕事をしているのに、ブラックな体質ゆえに会社を去らなくてならない方が多いことを思うと、やりきれない気持ちになります。

 

時間と日にちを問わず毎日開けて子供の面倒を見てくれる・・・利用する方から見れば「手厚い対応」と映るかもしれませんが、現場で働く人たちは疲弊していることを考えるとそうは言っていられません。

 

担当してくれていた先生が何度も変わるということが起きてしまうことにもなりかねませんし、それでは安定した学習など望むべくもありません。人員を集めるにも苦労する企業では、講師の質も悪くなることでしょう。

 

医療や保育、介護といった業界にも言えることですが、こうした仕事はやりがいを搾取されがちなので、現場の人たちの不満が封じられやすいのかなぁ・・・と思います。

 

さて、藤原学習塾はと言いますと・・・働いている人は私一人ですが、そんなブラック企業体質とは無縁です。

 

もちろん経営している私と雇われている社員とは条件は全然違いますが、そもそも当塾は私も生徒も休みの日をきっちり決めているので、私の方も長時間労働がありません。

平日は毎日自習に来てもらっているので、土日は家で休んでもらっています。

私も土日はやることがない限りは塾は閉めておりますし、やることがあったとしても数時間で帰ります(その時間帯で自習に来たい生徒は来てもらっています)

日曜日に開けるのは、テスト対策期間くらいのものではないでしょうか(この期間は土日祝日全て勉強しますが・・・)

お盆も年末年始もお休みします。

どちらも季節講習の真っ只中でありますが、講習では生徒は朝から晩までフルパワーで勉強しています。

当塾の講習は授業の他に自習もあるので、普通の塾より勉強時間が長いです。そのぶん休むべき時は休んでおります。

 

休みが多いことは、「やる気がない」ように映るのでしょうか。

しかし当塾のように月曜日から金曜日まで全て塾に来て勉強するタイプのところからすれば、休むべき時に休まないようでは息切れします。

 

生徒が休まないことも問題ですが、生徒だって休みなしで働いて疲弊のあまりゾンビのようになっている先生の授業を受けたくないと思うのです。

 

何よりそうしたことが「大人として当たり前」と思ってほしくないという思いもあります。

 

私自身、新卒で働いていた会社はブラック企業でした。

 

こうした企業にいて「そんな働き方は絶対にいけない」という思いを堅くするようになり、今では公民の授業の労働基準法の説明ではとても熱くなってしまっています笑

 

今日はとても暑苦しく長い記事になってしまいました。申し訳ありません。

しかし塾の仕事を大切に思っている私に取って、この業界の労働環境が劣悪であることが悔しくてなりません。

私の後輩はとても優秀な人でしたが、そうした優秀な人材が多く去ってしまっている現実があります。

それは学習塾を利用するお客様にとっても無関係ではないでしょう。

利用するサービスの質に影響しますし、我が子を預けるには安心できる状況ではありません。

 

もちろん、「大手塾が悪くて個人塾がいい」という単純な話ではありません。

個人塾でも経営者自らが自分を長時間労働に追い込んでしまって、立ちいかなくなるケースも聞くことがあります。

 

塾を利用されるお客様には、他の塾選びの要素の他にもスタッフの様子もチェックしていただけたらと思います。

疲弊している塾は割と雰囲気でわかります(笑顔だけど目が笑っていないなど・・・)

 

本当に心から願います。

この学習塾の業界で働く人たちが、安心して健やかに過ごせるようになることを。