こんにちは!
高校受験も合格発表が終わって一通り落ち着いた頃かなというところ。
二次募集に挑む受験生もいると思うので、引き続き気を引き締めてがんばって欲しいですね!
さて、高校受験は結果が二つしかない非情な世界です。
合格か、不合格か。
合格したものは歓喜に湧き、不合格のものは悲嘆にくれる。
不合格だった時、もちろん本人が一番辛いのですが、同じように辛いのが親というもの。
子どもが不合格という現実に直面したとき、親にできることというのはあるのでしょうか。
そうした切実な話題に、今日は切り込んでいきたいと思います。
子供が高校受験に落ちた時
高校受験というのは、多くの場合子どもにとって初めてやってくる大きなライフイベントになるでしょう。
義務教育の手を離れて、初めて自分で進路を考えなくてはならないのです。
行きたい高校があっても自分の学力より上の高校なら、勉強を頑張らないと入学できません。
そしてその高校に入れるチャンスは、人生で一度きり。
年に一回の試験日で結果を出さなくてはなりません。
受験生として来る日も来る日も頑張って、それが試されるのはたった1日だけ。
大人でもそんな一回きりの勝負なんてなかなかないですよね。
試験日でめいいっぱい頑張って、結果が出るまでドキドキしながら待って。
合格発表日になったら、合格か不合格かの二択しかない現実を突きつけられるのです。
倍率から見れば合格する生徒の方が多いのですが、一方で不合格になる生徒がいるのも真実。
そして我が子がその不合格になることもありうるわけです。
頑張った結果が不合格だった我が子。
本人もどうしたらいいのかわからないのですから、親もどう声をかけたらいいかわからないと思います。
とはいえ何もできずにおろおろするというのも親としてどうなのかという気持ちもあるでしょう。
そこで親として取れる行動を考えてみました。
高校受験に落ちた時にできること
その1・頑張りを認めてあげる
あなた、一生懸命勉強してたじゃない。
お母さんちゃんとみてたよ。
一生懸命やったんだから、結果はどうでもお母さん偉いと思うよ!
結果は二択しかないにせよ、本人が努力したという事実は変わりません。
「いやいや、うちの子なんて全然努力なんかしてないよ!」
そんなふうに思う親御さんもいるかもしれません。
スマホばっかりいじって、さっぱり机に向かわない我が子を見てイライラしたことも一度や二度ではないかもしれませんね。
でもそれでも受験に向けて勉強していたことはあったはずです。
いつもはいじっているスマホの電源を切って、参考書を開いている我が子の姿を想像することはできませんか?
本人だって何かを犠牲にしているんです。
せめて親だけでもその姿勢を評価してあげて欲しいと思います。
努力したって報われるわけではないということは、大人である親は痛いほどわかることでしょう。
だから「努力した」という事実だけは、親御さんには認めてほしいのです。
結果に絶望している子どもも、そうした親の姿勢に救われる日が来るかもしれません。
その2・これからに向けて、背中を押す
きっとその高校には縁がなかったんだよ。
これから行く高校にも楽しいことがたくさんあるよ。
今は泣くだけ泣いて、春からは笑顔で新しい高校に行こう?
第一志望に落ちても、高校生活はやってきます。
○○高校でも××高校でも、高校は高校です。
第一志望でもそうでもない高校でも、入学してしまえば同じように勉強したり部活をしたり友達を作ったりするのですから。
であれば落ち込むだけ損というもの。
新たな高校生活に向けて、思いを馳せられるようにサポートするのも親の役割に一つであると思います。
しかし、こうしたことは言い方に注意が必要。
無理にハイテンションで話しても、子どもはまだ気持ちが塞いでいるので迷惑がられてしまいます。
こういう話をするときはサラリと言えるといいですね。
その3・見守る
実はこれが一番いいと私は思うのです。
認めるにしろ背中を押すにしろ、気持ちが後ろを向いている子どもには届かないことも多いです。
「頑張ったって言ったって、落ちたんじゃしょうがないだろ。気休めばかり言うなよ!」
「落ちたばかりで入学する高校のことなんて考えられないよ。人の気も知らないで!」
不安定な状態になった子どもには、どんな言葉も届かないかもしれません。
それなら言葉を発せず、ただ優しく見守ればいい。
見守ると言っても、普段通りでいいのです。
私は大学受験の時に第一志望に落ちたのですが、母はこのタイプでした。
落ちたことを言っても、「そう・・・」だけ。
でも私にはかえってそれでよかった。
何か言われてもかえって反発していたような気がするのです。
何も言わずに、ただ見守る。
それだけで親としては十分役目を果たしていると、私は思います。
親だって、高校受験に落ちたら一緒に落ち込んでいい
とはいえ「親としてしっかりしなくちゃ!」と自分を引き締めすぎるのもいけません。
本当は動揺しているのに、空元気を発揮しても子どもには見抜かれてしまいます。
かえって白々しく見えてしまうかも。
いいじゃないですか、親が落ち込んだって。
子どもより落ち込むのは子どもが気を使ってしまうのでNGですが、子どもと一緒に悲しむのも一つの対応だと思います。
受験はたった一人の勝負。
勝負の結果は一人で引き受けなくてはなりません。
いつもはなんでも相談できる友達がいても、その友達が合格していたりすると相談などできなくなってしまいます。
そうした行き場のない悲しみを共有することができるのは、親ならではの役割ではないでしょうか。
「お母さんも悲しいよ・・・。一人じゃないんだからね・・・。」
絶望の底にある子どもにそうした言葉をかけてあげられれば、少しでも気が楽になると思います。
受験の傷は、時間が解決してくれることもある
とはいえ受験の傷というのは根深いもの。
私自身大学に落ちてからはかなり長い間第一志望に行けなかったことを引きずっていました。
今となってはその気持ちは薄くなりましたが、これといったきっかけはなく、ただ時間とともに傷が治ってきたと言うこと。
どんなに深い傷でも、心の傷も自然治癒ということがあります。
結局親にできることは、一歩離れたところから見守って、日々の子どもの暮らしをサポートしていくこと。
高校受験というのは、そうした役割を親に教えてくれる一つの機会なのかもしれません。
合格した親子には与えられない、かけがえのない機会とも思えませんか?
季節は待ってくれません。
春はすぐそこです。
少しでも晴れやかな気持ちで新生活を迎えられるよう、前向きな気持ちで過ごしたいものですね