厳しい学習塾にこそ価値がある。厳しさがあるから+αが輝く。

こんにちは!

今日は学習塾訪問第一弾です!

しかし訪問したのは古河ではなく、はるばる大都会・TOKYOまで行ってまいりました!

「古河のブログなのになんでわざわざTOKYOまで行ってるんだYO!」

「ちょっと調子に乗って都会ぶってんのかYO!」

そう思う方もきっといるのかも・・・でも大丈夫です。

私の古河を想う気持ちに偽りはありませんから(なんの語りなんだYO!)

今日訪問したのは都内に個人塾を構えるKさんという方の塾。

とあるブログを通じて親しくさせていただくようになり・・・というかネットでのやりとりもまだ昨日始めたばかりで(!)、その翌日である今日には実際にあっていただけるという・・・。

Kさんの懐の深さに感動してしまいます!

その訪問の中で感じたことを、今日お話ししたいと思います。

Kさんの塾についてご紹介

Kさんの塾は開塾して丸一年を迎える新しい塾。

アパートの一室を借りてお店を構えているアットホームな塾です。

Kさんお一人で授業も経営もしている形で、奥様も事務や受付などのサポートに入っているとのこと。

授業形態は集団指導で小学五年生から中学三年生まで主要5教科を教えています。

ホームページも教室も雰囲気が柔らかくて、とっても癒される感じです。

しかしKさんの塾はそうした雰囲気とは別に、学習塾として一番大事な資質をしっかり兼ね備えていました。

それは・・・「指導が厳しい」ということです。

学習塾の指導が厳しいということ

Kさんの塾のホームページには以下のようなことが書かれています。

当塾は、決してラクな塾ではないと思います。

目の前のラクを選んで、志望校のランクを落とすか。あるいは、

将来を見据え、志望校を上げるべく、自らを厳しい環境に置くか。

その厳しさが如実に表れているのが、自習の形式です。

こちらもホームページからの引用です。

自習してもらいますが、強制です。「いつでも来てね~」で来るとは思っていません。

定期テスト1週間から毎日強制自習。確認テスト不合格者は強制自習。

さらに、中3生は部活引退後、90分×週3以上強制自習。

12月からは各自専用の机で、毎日自習となります。

月謝はその自習・補習分も含むとお考えください。(自習用教材はばんばんお渡しします)

強制自習・・・なかなかインパクトのある言葉です。

厳しい指導といっても、Kさんが授業で怒鳴ったりするようなことはないそうです(とはいえ自習中のおしゃべりなど周りに迷惑になることは厳しく叱責するのとのこと)。

指導の厳しさというのは怒鳴りつけて生徒を萎縮させることではありません。

言うなれば「強制力を持って生徒に勉強量をとにかくこなさせること」。

その効果は実に絶大です。

その効能を見ていきましょう。

厳しさの効果

生徒が本気になる

強制力が働けば、本気にならざるを得ません。

ただ机に座っていればいいんじゃないんです。

ちゃんとテストなどの成果物を提出しなくてはなりません。

出来が悪ければ再補習、再テストは当たり前。

そのかわりKさんの塾では家での勉強は勧めていないそうです。

なぜなら強制力の働かない家では本気で勉強しないから。

家で勉強しないぶん、塾ではきっちり集中する。

指導の厳しさには、そうしたメリハリがもたらされるというメリットがあるのです。

だから生徒たちが本気になれる。

塾は学校でも家でも得られないような環境を提供しなければなりません。

それが厳しさというものなのだと思います。

雰囲気が締まる

みんな黙々と勉強するので、雰囲気的にダラダラしにくいと思います。

きちっと厳しさを示して指導を管理していれば、無駄にさわぐ生徒はいなくなるでしょう。

Kさんの塾の生徒規則には、以下のようなことが書かれています。

当塾はあなたの成績アップのためだけにあります。

当塾はやる気を上げるための塾ではありません。

やる気がない人は当塾には入れません。

やる気のあるなしは生徒の問題です。塾のせいではありません。

そうした気質を排除して、精錬された雰囲気でみんなが一丸となって勉強に励む。

締まった雰囲気で勉強することでより一層の学習の定着が実現できるのだと思います。

「一人一人に合わせた丁寧な指導」の功罪

「丁寧な」指導は本当に生徒に役立っているのか?

一方で、巷では「一人一人に合わせた丁寧な指導」というのが流行っています。

主に個別指導の塾では、特にこうした言葉をよく見ますよね。

実際に私の勤める塾でも、こうした売り文句を使っています。

保護者や生徒さんのニーズに合致している部分も大いにあるでしょう。

「うちの子(僕・私)には自分にあった丁寧な指導がきっと必要なんだ」

確かにその通りなのかもしれません。

自分にあった指導方法で教えてもらえれば、成績が上がりそうな感じがしますよね?

一人一人の個性に応じた丁寧な指導で、成績アップ!みたいな。

でもそれだけで成績ってあがるんでしょうか?

たとえば部活で考えてみましょう。

大抵の部活動は全員一律で練習すると思います。

一人だけトレーナーがついて特別メニューで練習・・・なんてことはないですよね。

顧問の先生がいうメニューをこなしていって、それだけでも大会上位に上り詰める人もいます。

別に「一人一人の個性に合わせた特別カリキュラム」なんてこなしていなくても、です。

仕事で考えてみてもいいかもしれません。

仕事において、上司や先輩がマンツーマンで丁寧に指導してくれる・・・そんな会社がどれほどあるでしょうか。

あるとしたら、ホワイト企業どころかハイターで漂白されてるんじゃないかってくらいホワイトすぎると思います。

職場で活躍している人は、別に誰かにつきっきりで教わったわけじゃないですよね?

では部活や仕事でみんなから認められてる人はどんなふうにがんばったのでしょうかね?

生徒と先生。合わせるべきはどちらなのか?

世にある多くの塾(大半は個別指導塾)が「一人一人に合わせた丁寧な指導」をしているとしたら、Kさんの塾は塾のルールをバチっと掲げてそれについてこられる生徒だけ教えていく、というスタイルです。

先生が生徒に合わせるべきなのか。生徒が先生に合わせるべきなのか。

ここまでの話の流れから言って、私の意見はいうまでもないと思います。

事実、Kさんの塾では開業初年の夏の時点で中学三年生は満席となったそうです。開業半年足らずでの快挙でした。

もちろんKさんも生徒に丁寧に接しています。

塾の随所に、生徒への気配りが感じられる工夫がされていました。

特に毎月生徒一人一人の状況をお知らせする「塾だより」には、生徒へのきめ細やかな心遣いを感じました。

しかしそれも生徒に迎合するようなものではありません。

あくまで指導は塾のペースで、強制力を持って執り行う。

そこに学校や家庭では発揮できない、学習塾ならではの役割が表されるのだと思います。

厳しいからこそ、他の特長が輝く

厳しさをメインに書いてきましたが、それでもKさんの塾のアットホームさは微塵も損なわれていませんでした。

Kさんの今後の目標をお尋ねしたところ、このような答えをいただきました。

いずれはカフェを併設した勉強ステーションのようなものを開きたいです。

大人も参加する、生涯教育も兼ねたような場を作れれば。

いずれはこのアパートを出て、そうした場を提供できるような場所を築き上げたいです

Kさんの塾の暖かさは、カフェをコンセプトとした場所作りから来ていることがわかりました。

塾の範疇を飛びだした構想に、聞いているだけでワクワクしてしまいました。

大人も学習に参加する塾、私もぜひこの目で見てみたいです。

他の塾でもこうしたアットホームさをPRすることはあるかもしれません。

「アットホームで家族のような面倒見のいい塾」みたいな。

しかしこうした良さは、厳しさがあってこそのもの。

生徒をしっかり管理して、強制力を発揮して学習に駆り立て、結果にコミットすればこそ輝きを放つ長所なのだと思います。

厳しさとアットホームさは一見相反するものに見えます。

しかし厳しさで疲れた生徒たちに癒しを提供する点で、Kさんの塾は個性が際立っています。

疲れてもいない生徒に癒しを与えても、ただの甘やかしになってしまいますからね・・・。

まとめ

いかがだったでしょうか。

Kさんの塾訪問を通じて、私は学習塾のあり方についてよく学べたと思います。

古河にはこうした一本芯の通った学習塾がどれほどあるのか・・・。

耳障りのいい言葉を並べるのは簡単です。

しかし学習塾の本当の価値は、あくまで成績を上げること。

「一人一人に丁寧に」も、厳しい指導も、いずれにしろ成績が上がればどちらの方法でも良いのです。

では成績を上げられるのはどちらの方法がよいのか・・・ぜひ考えてみていただければと思います。

 

(おまけ)

Kさんの塾の教室にあった謎のスプレー。

その名も「アタマヨクナール」!

ユーカリの成分が入っていて、これを振りまくと集中力がアップするのだそうです!

なんだか楽しい!(笑)

奥様お手製のゴム印。

Kさんの塾のトレードマークです。